合併の手続きと流れ

合併の流れ

通常の合併の流れは次の図とおりです。

なお、以下の解説は吸収合併の場合のみを想定しています。

 

 

要する期間は、登記まで急いで3カ月、通常で6カ月ぐらいだと思われます。

 

合併の手続きの解説

上記の流れの中から主な部分の解説をいたします。

 

基本方針の決定と契約締結

合併に向けた交渉を行い、詳細を決定していきます。

その内容は合併契約書として書面に落されます。

ここで決められるのは、合併の可否やスケジュールなどです。

特にポイントとなるのは合併比率などでしょうか。

合併により吸収されて消滅することになる会社の株主に、何をどれぐらい提供するのかという点です。

存続会社の株式と交換することもあれば、お金を渡すこともあります。

両方を渡す場合もあるかもしれません。

また、その比率も論点となります。

株を渡す場合は、消滅会社の株主が持っている1株に対し何株渡すのか。

これが「合併比率」です。

 

そもそも何のために合併を?

専門家による解説などでは、合併契約書の作成につき上記のような説明にとどまるケースがあります。

それは法定の内容がそうなっているからです。

しかし、現実では、
「そもそもなぜ合併をするのか?」
「合併後はどのように会社が運営されるのか?」
が大切になります。

後になって目的を見失わないように、最初の段階でしっかり押さえておきたいところです。

 

株主総会決議

締結された合併契約書は株主総会の決議をもって有効となります。

この場合の決議は特別決議となります。

なお、ある要件を満たすときは特別決議が不要となります。

 

簡易組織再編行為

消滅会社株主に交付されることになる株式あたりの純資産額(+株式以外で交付する金銭等)が、総純資産額の20%以下の場合は、簡易組織再編行為として、存続会社における特別決議が不要となります。

交付株式数×1株あたりの純資産額 + 株式以外の財産
≦ 純資産額 × 20%
= 特別決議の不要

 

略式再編行為

合併の存続会社が、吸収される消滅会社の株式の9割以上の議決権を有している場合は、消滅会社における株主総会の承認は不要になります。

ただし、譲渡制限株式会社の場合は例外があります。

 

債権者保護手続き

合併をすると、会社財産の変動や債務者の変更を伴います。

債権者からすると債権回収の可能性が低下する恐れがあるのです。

そこで、合併に関わる全社のすべての債権者に対して債権者保護手続を行わなければならないことになっています。

債権者保護手続きは、官報への公告と、債権者への個別催告によります。

決算書上の数字などを公開し、異議があれば一定期間内(1か月以上)に申し出る旨を通知します。

なお、定款所定の公告方法が日刊新聞紙に掲載する方法あるいは電子公告である会社の場合、官報と定款所定の方法で公告することで個別催告を省略することができます。

 

合併登記

合併期日から2週間以内に登記を行います。