04.事業継承の後継者育成を考える

後継者は育成できる!?

後継者の能力は事業継承の論点の中でもよく語られます。

「会社を継がせるには
まだうちの後継者は力量がたりない」などと。

では、そもそもの質問をしてみましょう。

 

「はたして後継者を育成することは
できるのでしょうか?」

 

私はNOだと思っています。

育てようと思って育つものではない、と。

先代がいくら育成プログラムを考えても、
その通りになんてまずいかないでしょう。

一方で育つ人は勝手に育ちます。

ならば、先代の役目はその邪魔をしないことであって
育つ環境を整えることだと思います。

簡単に言えば、思うようにやらせてみることでしょう。

 

僕が見てきた中で、
後継者が活躍している会社の共通点があります。

それは後継者に
自由に経営させてもらえる機会があったということです。

 

先代社長が急死して、
予想外のスピードで後継者が社長を
継がなければならなくなった会社があります。

こういう会社は、ピシッとしていたりするものです。

業績を伸ばしているケースもたくさんあります。

継ぐための準備なんてできていなくても、
やるしかない状況になったら力を発揮するものです。

 

一方、先代社長が後継者のために
一生懸命レールを作ってあげようとしたのに
失敗した事業承継はたくさんあります。

この差は何かと問われれば、
後継者が自由にやらせてもらえたか否かだというのが
私なりの結論です。

 

まずは他社に勤めてみる

伝統工芸の世界で革新を起こしている
中川政七商店13代の中川社長と
後継者育成について話をしたことがあります。

中川社長は、
「同じ業界でなくても外で勤める経験をしたほうがいい。
でも、石の上にも3年というけど、
案外1、2年で辞めている後継者が大成している(笑)」
とお話されていました。

千葉の物産を扱う㈱やます(旧諏訪商店)の諏訪寿一社長は、
「上場企業とかよりも、
自社をこんな風にしたいとイメージするぐらいの会社を
経験してみるのがいいのでは」
ということです。

中川社長も諏訪社長も、後継者として会社を継承し、
著しく会社を成長させています。

 

新会社を作ってやらせてみる

私のおすすめは、後継者が
新事業をやってみることです。

できれば会社を作る段階から
やってみたらいいと思います。

ゼロから立ち上げることで積める経験は
ものすごく大きいものがあります。

経営というのは従業員としての仕事とはかなり違っていて、
やってみなければ学べないことが多いと思います。

会社を自分で回してみるほどの勉強はないと思うのです。

もしそうしてはじめた会社がうまくいけば、
会社の可能性をさらに広げててくれることにもなります。

 

社会勉強として、
JCなどの組織に入会させる社長もいますが、
一長一短でしょう。

良い面としては強いつながりができるし、
知見が広がります。

このときできたつながりが
仕事に生きているケースは確かにあるようです。

一方で、本業そっちのけになってしまっている場合も
あるのが事実でしょう。

 

事業計画を作り、PDCAを回す

いきなり経営は上手くできません。

計画と検証を繰り返すことで
社長として力をつけていくのでしょう。

そのためにも事業計画づくりを
後継者にやらせてみてはどうでしょうか。

頭を使って考え、実際にやってみて、また改善する。

繰り返しながら、成長していくはずです。。

自分で経営を考えているときならば、
先代社長のアドバイスにも耳を傾けるでしょう。

私は後継者の家庭教師のような役割をするときもありますが、
実践を伴ってこそ学べるものだと強く感じています。

 

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