社長の相続対策に取り組む場合のアクション

事業継承と相続対策を両立させる

社長の相続対策を進めていく際のアクションプランを
考えてみましょう。

通常の相続対策だけでも難しい場合があります。

さらに社長の相続となると、経営面への気くばりも必要です。

また連帯保証といった特有のポイントも存在します。

 

①資産と負債の棚卸をする

まずはご自身の持っている資産や負債を棚卸しましょう。

各資産等の内容と価格をリストアップするのが良いと思います。

たとえ資産がそんなになくても、ぜひやっていただきたい作業です。

 

時価で評価

ポイントはまず時価で評価することです。

不動産などが値下がりしている場合は今の価値で考えましょう。

 

株価を把握する

会社の株式を持っている場合は株価も考慮しなければいけません。

顧問税理士の先生などに評価してもらいましょう。

ただし、この段階で精細な評価を出す必要はないと思います。

費用はかけず、ざっくりした金額を把握できればいいでしょう。

個人保証に注意

ご自身の負っているローンなどの負債もチェックしておいてください。

また、会社の借金の個人保証などの保証も洗い出しておきましょう。

保証の存在を忘れて相続が進むと、
相続人を危機に落してしまう場合もあります。

 

②本人の希望を確認する

次にご本人がどうしたいかを考えてみましょう。

世間体や法律、税金のことなどで思いを捻じ曲げる必要はありません。

まずは純粋な気持ちを確認してください。

できれば各資産等を誰に相続させるかまで、
具体的に考えてみましょう。

ひとつの財産を相続人間で共有させたり、
全体を割合で分けるパターン
(たとえば、長男が4分の3で次男は4分の1にする等)は
避けていただきたいところです。

後々のトラブルのもとになります。

 

③専門家と相談

資産内容と本人の希望が見えてきたところで、
専門家と相談しながら計画に落し込んでいきたいところです。

ただ難しいのは「誰がふさわしい相談相手なのか」です。

まず、プロジェクト全体まで目が届く、
本当の意味での事業承継のコーディネーターは
ほとんどいません。

事業承継の専門家を名乗っていても、
その中の一部分にしか強くない場合が多いでしょう。

たとえば株価対策や後継者育成の部分のみだったり、と。

法律や税務の専門家は、
自分の専門領域しか見えていない場合も多々あります。

ましてや事業やビジネスについては
門外漢であるケースもあります。

 

専門家と関わるスタンス

こんな専門家の実情に対し、
相談を失敗しない方法を考えてみます。

まず依頼者となり得る人が、
専門家の仕事の姿勢や領域を見極めることです。

とくにその専門家の限界を意識しておくことが大切でしょう。

必要に応じて複数人使いこなさなければいけません。

 

次に、提案を待たないことです。

こちらから「こうしたい」という希望を伝えます。

それを実現する方法を相手に考えさせてください。

それでもただ単に問題点を指摘するだけにとどまるようなら、
再度「問題をクリアする方法を提案してくれ」
と要求することです。

それで納得いく答えや姿勢を見せないようなら、
次の専門家を探しましょう。

 

→ 事業継承の相談相手の見つけ方

 

④全体プランの策定

一緒に取組む専門家が見つかったら、
相続準備のプランを練ります。

問題点を洗い出し、それをクリアさせる道を見つけましょう。

予算やスケジュール、各人の行動計画まで落し込んで作ります。

プランが出来上がったら、計画どおり遺言を作成したり、
生前贈与を実行したりすることになります。

 

⑤根回しはどうする?

たとえば遺言を書いたとして、
その内容をどれぐらい周囲に知らせておくかを
悩んだりするケースがあります。

ケースバイケースになってしまいますが、
必要に応じて、関係者に声をかけておいたほうが
いい場合もあるかと思います。

たとえば相続のことを心配している家族に
「ちゃんと遺言を書いておいたから大丈夫だ」
と遺言の存在を告知しておいたり。

気持ちの部分を伝えておくのもいいかもしれません。

相続財産の分け方で不利になっている相手が納得してもらえるように、
あらかじめ社長の想いや考えを伝えておいたほうが
良い場合もあるでしょう。

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