02.会社を上手に売り抜く方法

会社はほとんど買ってもらえない現実

ここでは上手な会社の売り方を考えていきたいところです。

しかし、現実と乖離した夢ばかりを抱かせるのは
性に合いません。

まず「売却を希望したところで本当に売れる会社は少ない」
というシビアなお話を先にさせてください。

売りに出したところで「買いたい!」と
手を挙げてくれる相手はそんないない場合が多いのです。

仮にあなたの周囲に、
「自分のお金を出してまで買いたい」と
思わせる会社はどれぐらいあるでしょうか?

そんなにないですよね。

同様に、わざわざお金を出してまで
買ってもらえる会社の割合はそんなに多くないのです。

 

M&A会社は「あなたの会社も売れますよ」と誘います。

M&Aのハッピーな面を強調します。

その方が営業的に効率的だからです。

売りたい会社をたくさん集めておいて、
売りやすいところだけ売買が成立すればいいのですから。

集めた会社のうち、どれほどが実際に売れるのか?

おそらく全体の5パーセントにすら達しないと思われます。

業者のいいように振り回されたくはないところ。

また、一つの可能性だけを追求したために、
失敗しても後戻りできない・・・
なんてことにもなりたくはありません。

「会社はそんな簡単に売れるものではない」
という事実を押さえておきましょう。

そして、売れないときはどうするのか、
の第二プランも用意しておきたいところです。

 

売るための準備・コツ売れる会社とは

上手に売却するための準備やコツについて考えてみましょう。

 

あまりよくばらないこと

過去には「うちの会社の価値はもっと高いはずだ」
と社長が過信しているケースがありました。

でもこういうケースでは、
たいてい買い手からの評価のほうが正しいと考えるべきでしょう。

買い手こそがМ&Aにおける市場なのです。

希望の値段よりも安いからといって、
売却をやめるケースがあるかもしれません。

もしその理由が
「また数年後ならもっと高く売れるだろう」と考えているのなら、
はたして根拠はあるのでしょうか?

単なる希望的観測に過ぎない場合が多いと思われます。

一度売ろうと思いつつも先延ばしにケースで、
結果的に業績が悪化して「あのとき売っておけば・・・」と
嘆く声を何度が聞いたことがあります。

あまり欲張らずに、ほどほどのところで決断したほうが
いい結果になるケースが多いのでしょう。

 

お金か、社員か・・・優先順位をつけておく

「とにかく従業員は大切にしてくれ」
と言いつつも、
それ以外の細かなとこころばかり気にしていたり・・・

本心では他人の世話よりお金のことが重要だったり・・・

社長が話をしているうちにブレまくって
周囲を困らせるケースがあります。

見栄を張りたかったり、
思いやりがあるところを見せたかったりするのでしょう。

ただし、М&Aの交渉時においては、それは不要です。

邪魔ですし、話を難しくしてしまいます。

きれいごとの倫理や道徳を気にしている場合ではないのです。

お金ならばお金でいいので、
自分の希望に優先順位をつけて臨んだほうがよいでしょう。

その方が後悔しません。

 

売り手は近いところにいる!?

会社を売りたい場合、
買い手をどうやって見つければいいのでしょうか。

発想としてすぐに出るのはM&A仲介会社に
探してもらうことです。

そうでなければ自分たちで候補を探し
打診してみることになります。

「とても見つけられないよ」と、
感じる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、近しいところでМ&Aが行われているケースは
多々あります。

普段から取引関係があったり、
同じ業界内でお互いのことを知っている間柄であったり、と。

このパターンのほうが相手のことを知っている安心感もあるし、
М&Aによる相乗効果が高い場合も多い可能性もあります。

ちなみに私の友人の社長は、
「普段から取引していた会社を買わないかと、
仲介会社を通してМ&Aの打診があった。
買いたいんだけど、
仲介手数料を支払うのが馬鹿らしくて・・・
直接言ってくれたらよかったのに」
と漏らしていました。

 

おおらかに、あせらずに

交渉がはじまると、
重箱の隅をつつくような質問が投げられたりします。

それに対してイライラしたり、
嫌気がさしてしまうこともあるようです。

気持ちのゆとりを保つように心がけたいところですね。
また、一度会社を売ると決めると、視野が狭くなり、
早く結果がほしいと焦ったりもしてきます。

気持ちのコンディションを整えることも大切です。

そのために時間的な余裕も持っておきたいところです。

 

株式を集めておく

М&Aではすべての株式を売却することが原則的です。

たとえ1株でも譲れないとなると大きな問題となります。

あらかじめ株式は手元に集めておければ安心です。

分散している株式を後になってから買い取ろうとすれば、
足元を見られるかもしれません。

相手に相続や認知症などが発生して、
交渉ができない場合だってあるかもしれません。

先に株式を集めておくことをおすすめします。

 

社長がいなくなっても回るように

社長がいなくなったとたんに、
経営はズタボロ・・・

こんなケースもあるでしょうし、
買い手候補も最も気にするところです。

社長がスーパーマンで一人で仕事を作っていたり、
社長だけがお客さんとつながっていると
М&A後が心配です。

売れる会社にしておくためには、
社長がいなくなっても回る会社に
しておかなければなりません。

 

→ М&Aの支援について

 

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