事業承継の「社長の幕引きデザイン」トップ

幕引きのデザインは何をもたらしてくれるか?

『社長の幕引きデザイン』は、聞き慣れない言葉ですね。

それもそのはず、僕が作った造語です。

社長や会社の結末は、それぞれに違います。

しかし、社長の視点に立てば「いつかキャリアを終えるときがくる」という共通点が見いだせます。

この『社長のキャリアのおわり』をデザインしようというのが、僕からの提案です。

おわりをデザインすることで何がもたらされるのか。

それは、本人の納得であったり、会社が継続するか可能性の向上であったり、資産の保全であったり、人間関係の円満化であったり・・・

やや乱暴にまとめれば、幸せ、です。

 

デザインしなければどうなる?

逆を考えることでイメージしやすくなるはずです。

幕引きをデザインしないということは、ほったらかして成り行きに任せることになります。

例をあげればこんな感じです。

・早めに手を打てば他者に引き継いでもらえたのに、タイミングを逃してもらい手がなくなった会社

・継がせるなり、売却するなりすれば残せたはずなのに、廃業してしまい価値を消滅した事業

・社長が亡くなって会社から放り出され、路頭にまようことになった従業員

・いざ問題が生じてからどうしたらいいか分からずイライラする社長

・ふってわいた税金に呆然とする社長や家族。

・ぎくしゃくした関係が加速し、崩壊させてしまった人間関係・・・

事業承継をはじめとした社長のおわりの場面の不幸は、巷にあふれています。

 

おわりを組み込んでしまう

あなたは、社長のキャリアのおわりで失敗したいですか?

下手すればこれまでやってきたことがすべて台無しになります。

しかも、最終局面だからこそやり直しはできません。

こんな話を聞けば「上手くできるものならそうしたい」と誰もが思われるでしょう。

ただそれで行動できる人は、実際には少ないと思われます。

「このままではまずい」と思いつつ、ズルズルいってしまうケースも多いはずです。

だから、おわりを組み込んでしまいましょう。

条件をあらかじめ設定しておきましょう。

「何歳になったら社長を引退する」

「赤字が二期続いたら廃業する」とか。

本当に上手くいかなくなてから悩むより、先に冷静に考えておいた方が結果は良くなります。

社長の幕引きデザインでも、この条件設定は重要になります。

「こうなったら、僕のような専門家に相談する」という条件設定もありでしょう。

 

受け入れないとはじまらない

キャリアのゴールをデザインするために、その前提として「おわり」を受け入れられなければいけません。

これが本当のスタートです。

「いつかおわりはやってくる」

頭では当たり前に思うかもしれませんが、本当の意味で受け入れるのは簡単ではないはずです。

ひとつのおわりのかたちである『死』で考えてみましょう。

誰でもいつか自分が死ぬことを知っています。

しかし同時に、ほとんどの人は「自分にそんなことは起きない」とも感じています。

どうやら私たちは希望的観測をしてしまう生き物なのですね。

正直に言えば、これまで数多の相続の案件を通じて死に接してきた私ですらそうです。

この希望的観測は、かえって私たちを不幸にしてしまうことがあります。

「自分に限って死ぬことはない」という希望的観測が、大切な人にお別れを言う機会を奪ったり、家族や友人との絆を確かめる時間を失わせてしまいます。

希望にすがって無謀なことや効果が得られないことに大切な時間とお金を使ってしまうこともあります。

幸せを考えれば、それが良かったのか。

おわりを受け入れなければできないことがあります。

見たくないものは見ない。

考えたくないものは考えない。

こうして放置した問題は、さらに厄介になっていつか戻ってくるでしょう。

対話が未来を拓く

とはいえ、おわりはどうやって受け入れればいいのでしょうか。

こうすれば絶対うまくいくという方法や、簡単で効率的な方法を僕には知りません。

それでもいまのところ最もベターな方法だと思うものはあります。

対話です。

対話を繰り返しすことで、ご自分の心が整えられます。

人に話をすることで、自分の中にしみ込んできます。

私がインタビューサービスを展開しているのもその理由です。

対話が、目を背ける対象だったおわりを受け入られるものに変えていってくれるはずです。

 

ギャップを理想に近づけるデザイン

おわりを受け入れることができたら、おわりを良くするとりくみが始まります。

あなたには「今」があります。

会社ならば、人員や営業状態、資産や負債・・・

社長個人の外側には資産もあれば、家族や友人などの人間関係もあります。

内面には、過去の記憶から、希望や恐れもあります。

そしてまだ見ぬ「未来」もあります。

こうなったらいいなという未来への希望。

このままだったらこんな問題が起きてしまうという未来からの警告。

現実を土台に、希望と警告をふまえて、よりよい未来を出現させる。

これが事業承継における社長の幕引きデザインです。

デザインの道具には、М&Aとか生命保険とか法律、節税手法などの各種ツールがあります。

しかし、あくまでツールであることを忘れてはいけません。

これまでの事業承継は、これらのツールが主役のように語られてきました。

それではおかしくなってしまいます。

基点は社長の心です。

事業承継の世界でも、他と同じように縦割りの展開がなされてきました。

М&A会社は会社を売るメリットだけを語り、税理士は節税、法律家は遺産分割・・・と。

幕引きのデザインを成功させるには、全体的を見渡す視野とバランス感覚が必要です。

一部分に特化したものの見方は危険であり、部分最適は落とし穴となります。

法律や税金を知り、使いこなす。

適切なプランを描く。

自分で知識とセンスを身につけるか、そんな人材と進めるしかありません。

この記事を読むあなたにとって、僕はその候補の一人でしょう。

私は、社長が上手にゴールを迎えられることを願っています。

祖父の会社を含め、数多の失敗を見てきたからこその願いです。

そして、よりよいゴールに導ける力をもっています。

すべての事業承継について社長の希望を100%実現することはできないでしょう。

しかし、よりよい終わりに導くことはできます。

そして、私より上手におわりをデザインをし、ゴールまでガイドできる人を私は他に知りません。