05.借金・個人保証まで相続していないか?

いつの間にか借金や保証を相続している?

相続するということは、原則、その相手の全てを承継することです。

価値のある財産だけを相続するということはできません。

借金や連帯保証といったマイナスも引き継いでしまうのです。

自分で「相続した」という認識が無くても、
相続したことになってしまうことがあるので要注意です。

民法上は、相続権を持つ者が
「相続人のようにふるまったら相続が確定する」
と規定しています。

たとえば、相続人みんなで遺産分割協議を行い、
協議書に押印をしたら・・・

それは相続人であることを認めた行為となるのです。

結果、後になって
「やっぱり相続放棄したい」となっても、
もう戻ることはできません。

 

隠れてやってくる連帯保証の怖さ

マイナス面の相続で特に怖いのが『連帯保証』です。

銀行から会社でお金を借りるときに
社長が個人保証をするのは当たり前になっています。

これも連帯保証です。

また、人によっては
知人の借金の保証人になってあげていたりすることもあります。

 

連帯保証は見えにくことが危険を大きくしています。

借金ならば相続税の計算などの際に
棚卸されるのが普通でしょう。

しかし、連帯保証は相続税の計算に影響しないし、
本来の債務者が返済をしているかぎり
保証人が請求されることはありません。

そのため相続時にはその存在を見逃されがちなのです。

また、一般の方は危機感が薄いため、
連帯保証無のことを考慮せずに相続してしまうこともあります。

相続が起きたときには問題が無いかもしれません。

しかし、後に債務者が返済できないような状況になれば、
突如、保証人が請求されることになったりするのです。

 

借金と連帯保証への対策

借金と連帯保証の問題は、
社長を相続する場合、
特に注意をしておいていただきたいポイントです。

 

相続前にしっかり確認

対策としては、まず相続時によく確認することです。

特に連帯保証には注意深くしらべてください。

仮に会社を後継者が引き継ぎ、
銀行と個人保証に関する取り決めを結びなおしたとしても、
本当に他の相続人のリスクが無くなったかどうかは分かりません。

将来発生する会社の借金については
後継者がすべて負うことになっても、
既存の借金についての保証は免除されていない場合もあり得ます。

この点は担当の銀行員ですら
よくわかっていなかったりすることもありました。

 

最後は相続放棄

借金が大きすぎたり、個人保証のリスクが大きそうだったら、
相続を放棄することも考えなければなりません。

かつてのクライアントには、
特に危機感を持たずに自営業者の父を相続したため、
結果的に破産をすることになったお子さんもいました。

父の死亡後に会社の業績が悪化して借金が払えなくなり、
その請求が銀行から相続人になされたのです。

こんな悲劇は避けていただきたいところです。

相続放棄には期限があることと、
家庭裁判所への手続きが必要なことを知っておいてください。

 

家族が何も相続できない?

既述のとおり相続放棄をすれば、
個人の借金や連帯保証の危険を切り離せます。

ただし、その時点で相続人ではなくなってしまうので、
プラスの資産を相続する権利も無くなってしまいます。

『いいとこどり』は基本的に許されないのです。

ただし、手がないわけではありません。

相続が発生する前から、生前贈与や生命保険を活用すれば
財産を承継させられる可能性があるのです。

相続が起きてからではどうにもなりません。

早いうちから先に手を打っておくことが大切です。

 

→ 社長の相続対策・遺言作成支援

 

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