事業継承
血縁または第三者の後継者へ会社を引き継がせること。
広義では会社の売買であるМ&Aも含まれる。
М&A
Mergers(合併)&Acquisitions(買収)の略。
会社を売買の目的とし、オーナーの持つ株式の移転により権利の移転を行う。
後継者問題
日本の97%を占めると言われる中小企業において、社長が高齢化する一方で、後継者不在の会社が多く存在しているという社会問題。
LBO(レバレッジドバイアウト)
譲り受けサイドが株式取得用の会社を設立し、資金を調達することで買収を実現する方法。
資金提供者は、事業による将来の利益などを担保とする。
MBO( マネジメント・バイアウト)
会社の幹部社員等が、現オーナーからその会社や事業部門を買取り、独立すること。
アドバイザリー契約
М&Aのを仲介者と締結する契約のこと。
業務範囲、秘密保持、報酬等に関する事項が通常記載される。
営業権
いわゆるのれん代。
会社を評価する時価に計上されていないブランド力や実績、将来的な利益獲得可能性などの価値を考慮して算定される。
ステークホルダー
債権者、取引先、従業員など、企業の経営活動に関わるすべての利害関係者のこと。
デューデリジェンス
売買対象となる企業等について細かく調査すること。
通常は、公認会計士や弁護士等が入って、事業・財務・法務等の種々な調査を行う。
簿外債務
貸借対照表に計上されていない隠れた負債のこと。
賞与引当や退職給付引当金、店舗の原状回復費用などが簿外債務となっている場合がある。
金融円滑化法
2009年12月に施行。
借り手たる中小零細企業から申し込みがあった場合、銀行等は金利を減免したり、返済期限を延ばしたりする等の猶予を求めた。
リスケジュール
金融機関への返済猶予のこと。
再建計画書を提出し債権者が同意することで、約定どおりの返済を免除。
元金の返済の一部猶予や利息のみの返済などの特例が認められる。
事業承継税制
相続税や贈与税の納税猶予により、中小零細企業の事業承継の円滑化と事業存続を支援するための制度。一定要件を満たせば相続税や贈与税の80%が納税猶予される。
会社分割
会社を2社以上に分割すること。
包括承継の性質を持つ。
適格・非適格分割
会社分割を行う際に、支配権の維持などの一定要件を満たせば適格分割とされる。
その際資産等は簿価で承継され、含み益や含み損は顕在化しない。
債権者保護手続
会社分割などの際、債権者の不測の事態を防ぐために法的に整備された手続き。
官報公告などを行わせることで、債権者に異議の申し出機会を与える。
事業譲渡(営業譲渡)
事業の全部または一部を他の会社に譲渡する契約。
財産や組織など、有機的一体として機能するものを概念上の事業とする。
株式移転
新設会社が旧会社の株式を100%取得し、親子関係を形成すること。
競業避止義務
M&Aや会社分割、事業譲渡後に売主が対象会社の競業行為を行うことを避けさせること。
詐害行為
債権者を害する行為。
個人保証
会社における銀行借入を社長が連帯保証すること。
中小零細企業の借入では個人保証が一般化している。
株価
会社の株式の価格。
事業承継においては、株式の贈与や相続時の株価が論点となり、高額になれば税務上の問題が生じる。
生前贈与
相続をまたず生前のうちに贈与で資産を移転させること。
相続税対策の意図で利用される場合もある。
相続
死亡を機会とし、一身専属権以外の被相続人の有していた資産や負債等の一切を相続人が引き継ぐこと。
法定相続分
民法上定められた相続分の目安。
相続人が誰かによって割合が定められている。
遺産分割協議
被相続人の遺産の分け方について相続人が協議すること。
成立には相続人全員の合意が必要で、法定相続分と異なる分割方法を定めることもできる。
遺言
被相続人が生前に遺産分割の内容等を指定するためのツール。
公正証書や自筆で作ることができる。
遺留分
最低限相続人(兄弟姉妹およびその尊属は除く)が主張することができる権利。
被相続人が遺言や贈与で全財産を他者に相続等させたとしても、遺留分を冒す部分につて相続人は遺産の移転等を要求できる。
相続放棄
相続権を持つ推定相続人が相続をしないこと。
相続放棄は、自己のために相続があったことを知ったときから3カ月以内に行わなければならず、家庭裁判所への申述が必要。
解散
株主総会等の決議により、会社の営業を終了させること。
解散後、会社は依然としてして清算業務の範囲内で存続する。
清算結了
清算業務が終了したこと。
会社の解散後、清算活動も終了し、法人内に一切の資産も負債も存在しなくなった状態でのみ清算結了ができる。
休眠届
会社が営業していない旨の税務上の届出。
解散や清算結了の登記がなされていなくても、休眠届は提出できる。