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事業のリノベーションに取り組む

社長さんとお話ししていると「この仕事(この業界)に未来はない」といった声をよく聞きます。

多くの業界で環境が変わってしまい、商いが難しくなっているようです。

でも「本当にもう打つ手がないのか?」と問われれば、案外そうでもない気がします。

 

不動産の世界では古い物件の良さを活かしつつ、新しい価値を生み出そうとする『リノベーション』が流行しています。

空室だらけの古アパートを、海外からのバックパッカー向けのゲストハウスとして蘇らせたり、と。

 

事業だて同じようにリノベーションができるのです。

大手の下請けをしていたものづくりの会社が、その技術力を使ってオリジナルブランドを立ち上げ、直接最終ユーザーへの商品販売を開始するようになった例があります。

また、既存の販売経路を活かして、隣接する他社の商品も仕入れて一緒に販売するモデルに変えた会社もあります。

このように、時代の変化に合わせて自分たちのやり方や立ち位置を変えていくことができれば、まだまだ勝機はあるはずです。

既存の会社には、これまで培ってきた優れた部分や、まだ活かしきれていない芽があります。やり方次第でリノベーションが可能なのです。

 

リノベーション実現の一歩は、よりどころとする資源探しです。

顧客、コネクション、資産、技術・・・などの自社の持っている資源を因数分解しながら、「これが活路になる!」と思えるものを見つけ、その方向に向けて自分たちを生まれ変わらせるようなイメージです。

ここで大切なことは、活かすと決めたもの以外は思い切って捨てること。

たとえば既存の取引だったり、これまで守ってきた立ち位置だったりします。

 

新しいことをはじめると既存のお客さんは必ず不満を言うものです。

だからと言って、その声ばかりを聴いていたら改革はできません。

変化を好まない人は多いもの。

だからと言って、変わらなければジリ貧です。そして、捨てることなしに、変化はできません。

 

ポイントをもう一つ。

新しい発想を得ることや、自己改革をすることは、当事者には難しいものがあります。

どうしても、固定概念に縛られますし、自己否定につながることには防衛本能が働いてしまいます。

第三者を交えたり、業界に染まっていない新しい発想を持つ人をメンバーに加えて取り組むのがいいでしょう。

先代としては、思い切って新しい人にパスを渡してあげてほしいところです。

 

事業のリノベーションの詳しいやり方などは、拙著『今ある会社をリノベーションして起業する(ビジパブ)』に書かれています。

もしご興味ある方がいらっしゃれば手に取っていただければ幸いです。

 

環境に合わせて変化していこうとする前向きなマインドが大切です。

それは新しい顧客を開拓し続けようとするチャレンジなのかもしれません。

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この記事を書いた人

奥村 聡(おくむら さとし)
事業承継デザイナー
これまで関わった会社は1000社以上。廃業、承継、売却・・・と、中小企業の社長に「おわらせ方」を指導してきました。NHKスペシャル大廃業時代で「会社のおくりびと」として取り上げられた神戸に住むコンサルタントです。
最新著書『社長、会社を継がせますか?廃業しますか?』
ゴールを見すえる社長のための会【着地戦略会】主宰

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