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40代、50代の社長がМ&Aを決断するものさしは?

先日比較的お若い社長さんからご相談を受けました。

ずっと好調だった業績に陰りが見え、はじめて赤字で決算を迎えました。

この先も会社を運営していく自信が無くなり、僕に声をかけてくださったといういきさつです。

社長さんはМ&Aで会社を他に譲ることも考えていました。

どう思うか意見を求められましたが、なかなかコメントに困りました。

ウチにМ&Aを相談される社長は、これまで60代以上の社長がほとんどでした。

そのため決断自体はそんなに難しくありません。

「今後、ご自身がバリバリ仕事ができる時間を考慮すると、そろそろ経営権を他者に譲る取組みを開始してもいいかもしれませんね」となりやすいところです。

しかし、今回のご相談の社長さんは50代前半。

たとえМ&Aをしたとしても、まだまだ働ける時間が残ります。

簡単に「売ればい」いとはなりません。

こんな時、どんな考え方をしたらいいでしょうか。

僕は、会社の長期ビジョンが描けているかどうかでМ&Aを判断するのがいいかと考えました。

中長期的な視野で、チャンスが見えていて、会社が今後やるべき取組みを描けているかどうかです。

たまたま時流に乗ってうまく会社がまわっていっていたケースはよくあります。

何かの政策的意図で補助金が出るようになったり、世の中に生まれたギャップで稼げているような場合です。

たとえば、司法書士や弁護士が手掛けていた消費者金融に対する過払い金業務などは、この典型でしょう。

その仕事をやるだけで濡れ手に粟の状態でした。

しかし、そんなバラ色のマーケットは長く続きません。

おいしいマーケットが見つかれば、他からライバルがバンバン参入してきます。

また、そもそも世の中の構造がおかしかった場合、それはいつかあるべき状態に修正されていくことでしょう。

(過払い金はその典型です)

そうならばうま味は残りません。

「おいしい時代はいつまでも続かない」

客観的に考えたらあたりまえに感じます。

しかし、儲けの中心にいる人は、それに気づきません。

こうしてブームが終わったときに、「あれ?」となります。

ご相談いただいた社長さんも、まさにそんな段階でした。

で問題は、この先どうするのか?、です。

ここで次の未来展望があるかないかが問われます。

もしこのタイミングで先のビジョンを描けないのならば、思い切って会社を手放すのも悪くないと思います。

きっとこの先、これまで以上に美味しい状況はないでしょう。

自分たちなりの志や作戦を持たずに進めば、より会社の状態は悪くなります。

そんな未来が予想される中で、根性論やきれいごとで会社を続けるだけが正解だとは思いません。

みんなが不幸になるパターンです、その道は・・・

「これだ!」というビジョンがないならば、そうなる前に終わりを作ってしまうのは間違っていないと思います。

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この記事を書いた人

奥村 聡(おくむら さとし)
事業承継デザイナー
これまで関わった会社は850社以上。廃業、承継、売却・・・と、中小企業の社長に「おわらせ方」を指導してきました。NHKスペシャル大廃業時代で「会社のおくりびと」として取り上げられたコンサルタントです。
最新著書『社長、会社を継がせますか?廃業しますか?』

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奥村はメールマガジン『社長の着地戦略会』を発行しています。
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