奥村聡(事業承継デザイナー)
NHKスペシャルで「会社のおくりびと」として取り上げられた奥村聡が現場で培った経験を元に話します

他者に解決を委ねるって、難しいですね・・・


事業承継のお仕事を引き受けていた会社の社長から、「話が進んでよかった」と感謝を伝えられました。

顧問税理士をはじめ周囲にはたくさんの専門家がいました。

(地域の名士ですから)

だからアドバイスは山のように集まります。

でも、どれも断片的なもので、全体像や本質を捉えた戦略がそこにはありません。

「だったらどうしたらいいの?」という話になると、誰もが口を濁すのです。




話がいっこうに進まないことに業を煮やした社長は、当初の方針を捨てて外部の奥村に助けを求めました。

そこからは着実に成果が上がり、事業承継と相続の準備は万全な状態まできています。


成功要因は奥村を起用したことですが、これは簡単なようで非常に難しいことだったりします。


僕が依頼主の立場だったとしたら、正しい判断ができるか不安です。


本当に外部の人を雇わないと解決しないことなのか?

その相手が、この役目を果たせる人なのか?


やっぱり迷うことになるでしょう。

下世話なところでは、できればお金を使いたくないという下心だってあるわけです。



話を別のケースに転じます。



ある人が不動産を借りる、借りない、という話を最近耳にすることになりました。

実は、その不動産も、不動産の所有者も僕は知っていたのです。

(でも言わないけどね)




驚きました。

ただ、驚いたのは相手を知っていたことはありません。


「え、まだそんな状態だったの?」

もう5年以上は立つのでしょうが、かつてと状況がまったく変わっていないことに驚かされたのです。




僕が知った当時も、所有者はその不動産を、貸す、貸さないという話をしていました。


私は間接的にやり取りを見ている立場でした。

結局話はうやむやになって、僕の視野から消えていくことになります。



そして5年以上の月日を経て、再びその人とその不動産の話を聞くこととなりました。


状況は、当時と何も変わっていません。

まだ不動産の借り手を探しています。





驚きました。

もったいない、時間も金も無駄にしたなぁ・・・

(月並みな感想ですが)


この所有者も「自力でどうにかできる」と思っていたのでしょう。

たしかに自己評価が高い人でした。




他者を立てて委ねる。

本当に難しいですね。

プロフィール

奥村 聡(おくむら さとし)
事業承継デザイナー
これまで関わった会社は850社以上。廃業、承継、売却・・・と、中小企業の社長に「おわらせ方」を指導してきました。NHKスペシャル大廃業時代で「会社のおくりびと」として取り上げられたコンサルタントです。
最新著書『社長、会社を継がせますか?廃業しますか?
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