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過大債務を抱えた会社の事業継承アクション

目次

過大な債務を切り捨てつつ事業を再構築する

事業継承を考えるにも会社の負債が
膨らみ過ぎてしまっている場合があります。

また、事業として稼げていない場合、
いわゆる赤字事業を抱えてしまっているときも。

しかし、そんな苦しい状況でも、
事業継承ができないわけではありません。

取組みを考えてみましょう。

 

 

 

①資産・負債の棚卸をする。

まず会社の現状の状況をつかみましょう。

資産と負債を洗い出してください。

なお、このときは簿価ではなく、
現実的な価値を把握するようにしてください。

もし商品として1000万円と計上されていたとしても
実際には200万で取引されるならば、
そちらが現実価格です。

 

社長個人の財産・債務・個人保証も把握

会社のみならず、社長個人の資産や債務も
棚卸してリストアップしておきましょう。

また、会社の借金の個人保証をはじめとする保証についても
書き出すなりして把握できるようにしておいてください。

会社の状況次第では、
個人資産の処分などまで必要になることがあるためです。

 

②事業の承継者を見つける

資産等の把握ができたら、事業を継承させる相手を見つけます。

ご家族などの身内はもとより、社内の第三者、
さらには同じ業界の他社なども候補になります。

「債務が膨れてしまっているから誰も継ぎ手はいない」

とお考えになりかもしれません。

しかし、そもそもすべての負債を引き継いでもらう必要はないのです。

そのために分社手法などが活用できます。

負債は問題ではありません。

単純に事業だけを見て、継ぎたいかどうかを判断してもらってください。

 

③承継・事業・清算計画等を立てる

承継させる相手が見つかったら計画を立てていきます。

ここで立てる計画は3タイプのものです。

 

承継計画

事業を相手にどうやって承継させていくかの計画を立てます。

財務内容が悪くない会社ならばそのまま継がせていけます。

しかし、過大な負債を抱えるような会社の場合、それは得策ではありません。

会社分割や事業譲渡を使って、
必要な資産や債務の一部だけを承継させていきます。

 

承継する資産や負債の内容、対価、債権者との交渉などを含めた
タスクとスケジュールを組み立てましょう。

また、必要な予算なども見積もっておいた方がよいでしょう。

 

事業計画

承継する相手は、承継後の事業運営の準備をしておきます。

事業計画を立て、予算やスケジュール、
行動内容などを練っておいてください。

人事を再構築した組織図も
作り直したほうがいいこともあるでしょう。

 

経営環境が変わり、
これまでどおりでは稼げない事業になってしまっている
ケースが多いと思われます。

新たなコンセプトを打ち出し、大胆に展開していってください。

僕は、既存の事業を活用しながら新たな価値を生み出す
『リノベーション起業』を提唱しています。

その手法についてご興味ある方はこちらの書籍もお読みください。

『今ある会社をリノベーションして起業する~小商い“実践”のすすめ』

 

清算計画

上記の方法で事業を他者に承継させても、
債務や不要な資産は残ります。

銀行からの借金ならば、社長が個人保証もしているでしょう。

これらの債務等の処理についても計画を立てておきましょう。

清算計画と呼ぶことにします。

「自宅などの不動産の保全や処分をどうするか」

「残った債務を裁判所の関与で破産させるのか
それとも分割で支払うのか」

このような内容を検討して方針を決めておきます。

 

 

過大債務や赤字事業の事業承継を活性化させる

経営環境が難しくなり、
膨らみすぎた借金や不採算事業の問題を抱える会社は
世の中に多いはずです。

しかし、事業継承というテーマにおいて、
これまで見落とされてきた会社だと思います。

まだ手があるうちに事業の承継と負の切り捨てを推し進めることが、
地域経済にとって好影響をもたらすことは間違いありません。

なんら手を打たず、
会社もろとも無くなってしまったときの
損失の大きさと比べる必要すらないでしょう。

誰に相談しよいか難しいケースだとも思います。

お気軽にお声がけくだされば幸いです。

 

〜お知らせ〜
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この記事を書いた人

奥村 聡(おくむら さとし)
事業承継デザイナー
これまで関わった会社は1000社以上。廃業、承継、売却・・・と、中小企業の社長に「おわらせ方」を指導してきました。NHKスペシャル大廃業時代で「会社のおくりびと」として取り上げられた神戸に住むコンサルタントです。
最新著書『社長、会社を継がせますか?廃業しますか?』
ゴールを見すえる社長のための会【着地戦略会】主宰

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