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分社話による怪我の功名

1月28日@大阪 ビジネスバトン戦略会議例会
「借金に行き詰まった会社が取りうる手段は!?」


土曜日ですが、これから博多に向かいます。

廃業のプロジェクトを進めています。

今回の記事では、最近関わっていた、ある会社の分社プロジェクトをスタートしていた件をご紹介しましょう。

社長の他にもう一人役員(専務)がいた会社です。

受け持っている事業も別々でした。

その二人の関係性が悪くなりつつあるところで「別の会社に分けてほしい」という相談が寄せられていたのです。

もともと分社のコンサルティングは得意としてきました。

初回相談からはじまり、状況やニーズの聞き取りを始めました。

専務も独立する気満々です。

ビジネスの流れや会社の様子の把握にも努めました。

決算書などを使って分社後のそれぞれの会社の数字をシミュレーションもしました。

そこで、ある事実が判明します。

「あれ、赤字ですね・・・」

専務が受け持っていた事業が、実は赤字だったのです。

これまで会計処理をまとめていたため気づいていませんでしたが、この度分社のシミュレーションをしたことで判明しました。

要は、専務は自分で利益を出せず、社長の事業が稼いだ利益で食わせてもらっていたということになります。

大口をたたいていた専務も、この事実を受けて大いに反省しました。

そして、責任をとって退社するという方向で話は落ち着きました。

もちろん分社の話は中止です。

会社にとってはまさに怪我の功名です。

この分社の話が沸いてこなければ、赤字を垂れ流している状況がいつまで続いたか分かりません。

また、専務との関係性でも、もし互いに争うような方向になっていたら、時間もエネルギーも相当消耗したはずです。

専務が自ら去ってくれたということは、会社にとってものすごい損を回避できたことを意味しているのです。

なお奥村としては、契約がアッという間に終わってしまい、ほとんど利益にならない仕事でした。(汗)

月ベースで仕事を受けているので、短い期間で終わる仕事ではいただける報酬も少なくなります。

そして、たいていのプロジェクトはスタート時が一番労力的に大変だったりします。

とはいえ、お客さんにとって良い結果となったので、よしとしましょう。

いい仕事をすることが一番大切です。


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この記事を書いた人

奥村 聡(おくむら さとし)
事業承継デザイナー
これまで関わった会社は1000社以上。廃業、承継、売却・・・と、中小企業の社長に「おわらせ方」を指導してきました。NHKスペシャル大廃業時代で「会社のおくりびと」として取り上げられた神戸に住むコンサルタントです。
最新著書『社長、会社を継がせますか?廃業しますか?』
ゴールを見すえる社長のための会【着地戦略会】主宰

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